2020年3月23日

息子の旅立ち

「息子が家を出ていく」

立て続けに2名のお客様からご相談を受けました。新社会人になる場合もあれば転勤で地方に行ってしまう場合もあることでしょう。いずれにしろ、20年以上も一緒にいた息子が急にいなくなってしまうのです。その寂しさやショックは大きなものがあります。

実際、自分のことを振り返ってみても親子間に大きな温度差があったように思われます。私は旭川の高校を卒業後、札幌の大学へと進学しました。そこで家を出た訳ですが、後に母親から聞いた所によると立ち直るまでに1年ぐらいかかったそうな。

私の通っていた高校の制服を道で見かける度に涙していたようです。しかし、当の本人はスキップしながら札幌に旅立っていったわけです(笑)楽しい札幌での生活を夢見てね。

当時の私は親の寂しさや悲しみなどを理解する思考回路にはなっていなかったってことですね。世間知らずで甘ちゃんな若者って所でしょう。

人間は生まれてから自動的に大きくなれる生き物ではありません。ミルクを与えてもらい、オムツを取り換えてもらい、誰かしらの世話にならなければあっという間に死んでしまう生き物です。

なので、子どもを産み育てるということは大きな幸せを手に入れる代わりに大変な苦労も手に入れることになります。時間、お金、労力、ストレス…

育てられた若者はそういうことに気が付いていません。頭では理解していても実感がわかないんです。

「親に何かしてもらった記憶がない」
「誰も生んでくれなんて頼んでいない」
「もう二度と帰ってこないから」

数々の暴言がそれらを物語っています。何もできなかった赤ん坊が大きくなって自我が芽生える。そして、いっちょ前の減らず口をたたくようになる。自分の未来にだけ目を向けてね。反対に母親は過去の思い出が蘇ってきます。

「おかあさん大好き」

抱きついてきた可愛い息子の姿。誕生日にくれたお手伝い券。一緒にお風呂に入り、一緒に布団に入っていた当たり前の生活。それらすべてが一気に蘇ってきます。

長男が出ていった…

それだけでこんなにもダメージがあるんです。次男が出ていったら一体どうなってしまうんでしょうかね?(泣)私の母親ではありませんが、立ち直るのに一年ほどかかってしまうのでしょうか?いや、ひょっとすると一年ではすまないかも知れませんね。

子どもの巣立ち

これはおめでたいことなんです。そして、それはあなたの子育て卒業式でもあるんです。例え、子どもがどう思っていようが、あなたは立派に子育てを終了させた。

ミルクを与え、オムツを替え、看病をし、ご飯を作り、教育を与えた。そして、一人の「大人」を作り上げた。これはとてもとても立派なことです。立派な偉業であると私は思います。

その事実があなたが立派に生きてきた証ともなりますからね。あなたのしてきたことは決して間違ってはいません。胸を張って良いんです。もっとあんなことをしてあげれば良かった。もっとこんなことをしてあげれば良かった。そんなことを考える必要はないんです!

そもそも子育てにおいて「後悔」なんてものは必ず付いて回りますから。私もすぐさま100個ぐらいは言えそうです(笑)人はその立場にならないとわかりません。息子も父親にならないとわからないことがあるのです。

ミルクを与え、オムツを替え、看病をし、ご飯を作り、教育を与える。その時、その立場になった時、必ず気付きます。ただ、それは時間がかかるんです。私の場合、ほんの40年ほどかかりましたけどね(笑)

「自分の誕生日には実家に電話をする」

それに気付いてから作ったマイルールです。私はとにかく病弱でいつも病院にかかっていました。さらに中学でグレてしまいましたから学校、警察、家庭裁判所などからの呼び出しに親が奔走する日々。社会人になってからも職を転々と変えた落ち着かない生活。そして離婚。

しまいには怪しい占い師になっているんですからね(笑)親に心配をかけまくっている人生と言えるでしょう。しかし、今はきちんと理解しています。親から受けた恩ってやつをね。

あなたは子育ての卒業式を迎えました。しかし、子育てに卒業はありません。次の子育てステージに入学した日。つまり入学式の日でもあるってことですからね。

あなたが生きている限り、子育ては終わりません。いくつになっても親は親。にしても、私、子どもの話は滅法弱いんですよね。鑑定中、思わずお客さんと一緒に泣いていましたから(泣)