2019年10月21日

思いっきりの敗北感…

とある方の鑑定を行いました。悩みがたくさんあり、自分でもどうして良いのかわからない様子。私もそれなりに占い師としてやってきたつもりです。何かしらのアドバイスや解決方法を提示する自信はあります。日頃私は、その人の悩みに対して現実的なアドバイスをするように心がけています。そこそこ世の中のことも理解しているつもりですから。しかし、今日は何とアドバイスしてあげて良いのかが全くわかりませんでした。

約90分間、私はその方とお話をしました。でも、結局、有効なアドバイスが出てこなかった。目の前でどうして良いのか苦しんでいるお客様。そのまま閉店の時間となりました。お金はもらいませんでした。これは私のプライドです。何のアドバイスも出来なかった自分。それに対して例え500円でもお金をもらうことは出来ませんでした。講習会の生徒さんや弟子たちには「必ずお金をもらうように」と教えています。それに反した行為ではありますが、私自身が納得できていません。

カバラットで90分の鑑定を受けるとなると8000円がかかることになります。これは実際に占いをしていなかったとして、単なるお話を聞くというだけでも料金が発生します。500円を握りしめたお客様。500円を払うのだからせめて500円分の光が欲しい。しかし、90分も時間をかけた私は500円分の光すら与えてあげることが出来なかったのです。

500円分の鑑定ですから5分後に「時間なのでここまでです」と終わらせることが正しい姿でしょう。もしくは「ここではなく心療内科に行ってごらん」と伝えることも正解だったのかも知れません。私は精神科医でもメンタルクリニックの先生でもありません。しかし、占いには多くの精神疾患の方が来られます。多かれ少なかれ何かしらの「お薬」を飲んでいる人が大半とも言えるでしょう。全く話が通じない場合はさすがにギブアップしますけどね。話を理解してくれる方であれば誰でも鑑定を行います。

しかし、今日の場合、専門家でない私がこの方の鑑定を行わない方が良かったのかも知れません。「目の前に苦しんでいる人がいる」それを何とかしてあげたかった。しかし、結果は有効なアドバイスもできず、ただただその方のお話を聞いてあげることしか出来ませんでした。お客様は、ほとんど90分間ずっと喋っていました。喋ることでスッキリする場合もあります。全く意味のなかった90分間だったとは思いたくありませんが、私にとっては納得のいかない90分間でもありました。

お客様が帰った後、しばらくボーっとしていました。何もアドバイスが出来なかった自分。90分もの時間を費やし料金を受け取らなかった自分。「何やってんだ、俺?」少なくとも商売人としては失格です。安い正義感で傲慢な自己満足を得ようとした自分。中途半端なことをしてしまった…

最後にその方は深々と頭を下げて帰って行かれました。その姿がせめてもの私にとっての光です。今日の鑑定は決して忘れることはないでしょう。私の鑑定歴の中での「負け試合」として永遠に記憶されると思いますから。それでも私は占い師を続けていきます。だって占いしているのが楽しいし、スッキリしたと喜んで帰ってくれるお客様の姿を見るが嬉しいですからね。占い師は私の天職。そう思っています。

最近では手相鑑定を中心に鑑定そのものに物足りなさを感じておりました。きっと神様がその傲慢な鼻をへし折ってくれたのでしょう。いきなり超難問を私に提示してくれたのですからね。現在、手相講習生が5人と今日、タロットを習いたいと言う方が1人現れました。みんなの見本になれるような先生にならないといけませんね。精進します。